さりげなく輪から離れる。
その背中を追いかけたいと私の視線が、ぎゅっとにぎる左手が、気持ちが。
言っていた。

だけどそれに気付いている自分と、おそれる自分がいた。

それは気持ちを打ち明けることが怖かった自分。
拒絶されるのが怖かった自分。
駅までのふたりの時間を今もってしまったら、きっとまた強い気持ちに気づいていしまう、それが怖かった自分。

送ってもらったタクシーの中、エスパーお兄さんがしきりに言った。
「もう今日子はうまくいくの、時間の問題だからなー。ヨメに出す親父の気持ちだよー」

笑って流せていたのは初めだけ。

思わずついてでた言葉は、お酒のせい。

だけどその言葉はきっと本音。

だけどその一方で。
久しぶりのミュールが痛い自分。
これでは彼を追いかけられない。
安堵した自分。

きっとこの自分も本当。

出口は近い。

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